斜線部分の面積を求める問題! ~よくあるパターン~
半径\(r\)、中心角\(a°\)のおうぎ形の弧の長さを\(ℓ\)、面積を\(S\)とすると
- 弧の長さ・・・\(ℓ=2πr×\frac{a}{360}\)
- 面積 ・・・\(S=πr^2×\frac{a}{360}\)
もくじ
できるだけ計算しない!
問題 直径\(10cm\)の半円と\(1\)辺の長さが\(10cm\)の正三角形で作られている図の斜線部分の面積を答えなさい。
中3で学習する「三平方の定理」を使えば\(3\)つの斜線部分をそれぞれ計算して求めることができますが、今回は計算ではなく短時間で問題を解く方法を考えます。
- 面積が等しい場所を探す!
- 斜線部分の面積を1ヵ所に集める!
面積が等しい場所
下の図のように補助線をひいて、アルファベットを置きます。
「円の中心から円周に補助線をひく」はめちゃくちゃ使います!
“半径は等しい”のでとても意味のある線です!
\(\triangle{EAD}\)は正三角形だから
\(\angle{EAD}=60°\)
\(OA=OB\)(半径)より
\(\triangle{OAB}\)は二等辺三角形
よって、\(\angle{OAB}=\angle{OBA}=60°\)
三角形の内角の和が\(180°\)より
\(\angle{BOA}=60°\)
よって、\(\triangle{OAB}\)は正三角形である。
同様に\(\triangle{OCB}\)、\(\triangle{ODC}\)も正三角形
よって、\(\triangle{EBC}\)も正三角形となる。
1ヵ所に集める
ここで、①と②が同じであると気づきたい!!!
①を②へあてはめると
\(\triangle{EBC}\)となる
\(\triangle{EBC}=\triangle{BAO}\)だから
斜線部分の面積がおうぎ形\(OAB\)になる
おうぎ形\(OAB\)の面積を求める
\(OA=5\)、中心角\(60°\)だから
\(\pi×5^2×\frac{60}{360}=\frac{25}{6}\pi\)
答え \(\frac{25}{6}\pi~cm^2\)