度数分布表を使った難しい問題 ~考え方を知ろう!~
すぐに答えられる問題ではなく、多少頭を使います。考え方を練習するにはいい問題です♪
問題 あるクラスで、\(1\)番から\(10\)番までの人が試験を\(2\)回受けました。表\(1\)は、\(1\)回目の試験の得点の度数分布表です。表\(2\)は、\(1\)回目と\(2\)回目の試験の得点を表したものです。
\(a\)、\(b\)、\(c\)、\(d\)にはそれぞれ得点が入り、\(a<b\)、\(c<d\)のとき、次の問いに答えなさい。
(1)\(1\)回目の試験で、平均値が\(67.5\)点のとき、\(a\)と\(b\)の値を答えなさい。
(2)\(2\)回目の試験で、中央値(メジアン)が\(80\)点、範囲が\(33\)点のとき、\(c\)と\(d\)の値を答えなさい。
もくじ
平均値を求める!
(1)\(1\)回目の試験で、平均値が\(67.5\)点のとき、\(a\)と\(b\)の値を答えなさい。
表\(2\)の\(1\)回目の得点から、表\(1\)を埋めると
\(a<b\)より
\(a\)は\(60\)点以上\(80\)点未満の階級
\(b\)は\(80\)点以上\(100\)点未満の階級
であるとわかる。
「正の字」を書いて数えよう!
- 平均値=合計÷度数の合計
\((36+57+a+92+47+68\\+b+76+77+82)÷10=67.5\\a+b+435=675\\a+b=140\)
\(60≦a≦80\)
\(80≦b≦100\) より
\(a+b=140\) を満たすのは
\(a=60,b=80\)
答え \(a=60,b=80\)
「範囲が\(33\)点」から考える!
(2)\(2\)回目の試験で、中央値(メジアン)が\(80\)点、範囲が\(33\)点のとき、\(c\)と\(d\)の値を答えなさい。
表\(2\)の\(2\)回目の得点を小さい順に並べると
\(62,68,73,79,85,86,89,90\)
この状態で範囲は
\(90-62=28\)
(範囲)=(最大値)-(最小値)
「範囲が\(33\)点のとき」より、次の\(2\)パターンが考えられる
① \(57\)\(,62,68,73,79,85,86,89,90\)
② \(62,68,73,79,85,86,89,90,\)\(95\)
① \(57\)\(,62,68,73,79,85,86,89,90\)のとき
「\(c<d\)」より
\(c=57\)
全部で\(10\)人だから真ん中は
\(\frac{1+10}{2}=5.5\)
「中央値(メジアン)が\(80\)点」より
\(5\)番目の得点と\(6\)番目の得点のちょうど真ん中が
\(80\)点になればいいから
\(\frac{79+d}{2}=80\\d=81\)
① \(57\)\(,62,68,73,79,\)\(81\)\(,85,86,89,90\)
よって、\(c=57,d=81\)
② \(62,68,73,79,85,86,89,90,\)\(95\)のとき
「\(c<d\)」より
\(d=95\)
全部で\(10\)人だから真ん中は
\(\frac{1+10}{2}=5.5\)
「中央値(メジアン)が\(80\)点」より
\(5\)番目の得点と\(6\)番目の得点のちょうど真ん中が
\(80\)点になればいいから
\(\frac{c+85}{2}=80\\c=75\)
このとき
② \(62,68,73,79,\)\(75\)\(,85,86,89,90,\)\(95\)
となり問題に適さない。
よって、
答え \(c=57,d=81\)