一次方程式の利用⑤(原価)
もくじ
「原価・定価・利益」は知っている?
今回は
- 原価
- 定価
- 利益
という単語が出てくる問題を解いていきたいと思います!
ポイントを押さえて問題を解く
問題 ある商品に原価の2割の利益を見込んで定価をつけましたが、売れなかったので800円引きで売りました。すると原価の1割の利益がありました。この商品の原価はいくらですか?
ポイントをおさえる!
- わからない(求めたい)数を文字で置く
- 文章を読みながら方程式を作る
- 答え方に注意する
それでは順番に見ていきましょう!
1.わからない(求めたい)数を文字で置く
「この商品の原価はいくらですか?」より
(9割くらいの確率で問題文の最後でした)
この商品の原価を\(A\)円とします。
2.文章を読みながら方程式を作る
文章を読みながら方程式を作っていきます!まずはここから
問題 ある商品に原価の2割の利益を見込んで定価をつけましたが、売れなかったので800円引きで売りました。すると原価の1割の利益がありました。この商品の原価はいくらですか?
原価の2割が利益だから
(A円の\(\frac{2}{10}\)は?)
\(A×\frac{2}{10}\)←利益
\(A\)\(+\)\(A×\frac{2}{10}\)
原価 + 利益 = 定価
しかし、いちいち利益を求めるのではなく定価を一撃で出すには
A円はもちろん10割、利益が2割ということは定価は
10割+2割=12割
となります。
だからA円の12割を求めれば定価となります!
A円の12割はいくらですか?
\(A×\frac{12}{10}\)=\(\frac{12}{10}\)A
よって定価は
\(\frac{12}{10}A\)(円)となります!
問題 ある商品に原価の2割の利益を見込んで定価をつけましたが、売れなかったので800円引きで売りました。すると原価の1割の利益がありました。この商品の原価はいくらですか?
ここの文章より売った値段は
定価−800だから
\(\frac{12}{10}A−800\)(円)
となります。
次の文章を見てください。
問題 ある商品に原価の2割の利益を見込んで定価をつけましたが、売れなかったので800円引きで売りました。すると原価の1割の利益がありました。この商品の原価はいくらですか?
この文章より
\(A×\frac{1}{10}\)\(=\)\(\frac{1}{10}\)A(円)
(A円の1割は?)
それでは(左辺)=(右辺)の形にしたいと思います!
問題 ある商品に原価の2割の利益を見込んで定価をつけましたが、売れなかったので800円引きで売りました。すると原価の1割の利益がありました。この商品の原価はいくらですか?
\(\frac{12}{10}A−800\)\(=\)\(\frac{1}{10}\)A
文章を読みながら作りました!
しかし、ここに落とし穴があります!!
(左辺)=(右辺)を確認する!
この方程式は本当に
(左辺)=(右辺)
になっているかもう1度確認してください!
\(\frac{12}{10}A−800\)\(=\)\(\frac{1}{10}\)A
(左辺)は売った金額
(右辺)は利益
売った金額=利益
これって等しい関係ではありませんよね!
この場合
売った金額=売った金額
で方程式を作ってみます!
原価の1割の利益がありました。
この文章を読み替えると
原価の1割の利益を見込んで売りました。
これなら売った金額になります!
つまり式はこうです。
\(A×\frac{11}{10}\)=\(\frac{1}{10}A\)(円)
だから方程式は
\(\frac{12}{10}A−800\)=\(\frac{11}{10}A\)
これを解いて
\(12A-8000=11A\\12A-11A=8000\\A=8000\)(両辺を10倍)
3.答え方に注意する
答え \(8000\)円