二次方程式の利用 ~「解がわかっている」編~
賢く無駄のないように問題を解きましょう☆
もくじ
方程式の解は代入して式が成り立つ!
パターン①
例題1 二次方程式 \(x^2+ax+b=0\) の解が\(4\)と\(-5\)であるとき、\(a\)、\(b\)の値を求めなさい。
方程式の解→代入して式が成り立つ!
\(x=4\)を代入して
\(4^2+a×4+b=0\\16+4a+b=0\\4a+b=-16…①\)
\(x=-5\)を代入して
\((-5)^2+a×(-5)+b=0\\25-5a+b=0\\-5a+b=-25…②\)
①、②より
\(\begin{cases} 4a+b=-16…① \\ -5a+b=-25…②\end{cases}\)
①-②より
\(~~~~~~~~~4a+b=-16\\\underline{-)~-5a+b=-25~~}\\~~~~~~~~~9a~~~~~~~=9\\~~~~~~~~~~~~~~~~~~a=1\)
\(a=1\)を①に代入して
\(4×1+b=-16\\b=-16-4\\b=-20\)
よって
答え \(a=1,b=-20\)
これがパターン①の方程式です!
連立方程式を解くのがちょっと面倒な感じがします💦
発想を転換して、同じ問題を別の方法で解いてみましょう!
すてに解がわかっていることを利用する!
パターン②
例題1 二次方程式 \(x^2+ax+b=0\) の解が\(4\)と\(-5\)であるとき、\(a\)、\(b\)の値を求めなさい。
「\(x=A,B\)」ならば「\((x-A)(x-B)=0\)」となる!
方程式を解く問題の逆をしているイメージです☆
解がわかっていて、方程式を求めます!
\((x-4)(x+5)=0\\x^2+x-20=0\)
問題文にある 「\(x^2+ax+b=0\)」と比べて
\(x^2+ax+b=0\)
\(x^2+x-20=0\)
より
答え \(a=1,b=-20\)
問題 二次方程式 \(x^2+2ax+b=0\) の解が\(2±\sqrt{3}\)であるとき、\(a\)、\(b\)の値を求めなさい。
「\(x=A,B\)」ならば「\((x-A)(x-B)=0\)」となる!
\(\bigl\{x-(2+\sqrt{3})\bigl\}\bigl\{x-(2-\sqrt{3})\bigl\}=0\)
式が複雑に見えるが、落ち着いて展開の公式を利用しよう!
\(x^2-\bigl\{(2+\sqrt{3})+(2-\sqrt{3})\bigl\}x+\bigl\{-(2+\sqrt{3})\bigl\}×\bigl\{-(2-\sqrt{3})\bigl\}=0 \\x^2-4x+(2+\sqrt{3})(2-\sqrt{3})=0\)
\(x^2-4x+(2^2-\sqrt{3}^2)=0\\x^2-4x+4-3=0\\x^2-4x+1=0\)
問題文にある 「\(x^2+2ax+b=0\)」と比べて
\(x^2+2ax+b=0\)
\(x^2-4x+1=0\)
より
\(2a=-4\\a=-2\)
\(b=1\)
よって
答え \(a=-2,b=1\)
まとめ
- 「\(x=A,B\)」ならば「\((x-A)(x-B)=0\)」となる!
例1 \(x^2+4x-5=0\)の方程式を解きなさい。
\(x^2+4x-5=0\\(x+5)(x-1)=0\)
答え \(x=-5,1\)
例2 \(x=-5,1\)を解にもつ二次方程式を答えなさい。
\(x=-5,1\)より
\((x+5)(x-1)=0\\x^2+4x-5=0\)
答え \(x^2+4x-5=0\)
例1と例2が逆の関係になっています!
いつもは方程式を解くことが多いと思います。
しかしその逆をすれば「解から方程式を求める」ことができるのです!